当財団は、東日本大震災復興支援活動をしている10団体に助成を行っていますが、そのうちのひとつ、
「特定非営利活動法人 岩手未来機構」(岩手県盛岡市、木村要一代表)から、活動報告が届きました。
同団体は、3.11の東日本大震災の前から、岩手県沿岸部で自殺予防のボランティア活動をしていましたが、震災後、被災者のために集まった内外の画家、カメラマン、デザイナー、建築家、イラストレーター、漫画家等をアテンドする活動を、さらに発展させ、被災地からのリクエストにこたえるワークショップを実施してきました。
2013年には、来日したスペインのアーティスト、ホセ・マリア・シシリアさんによる、被災地の学校でのワークショップを開催。福島県立美術館での同氏の展覧会では、子どもたちの作品も展示され、招待された子どもたちは、自分の作品を目のあたりにして喜んでいたそうです。
震災後、子どもたちに対して当時のことを思い出さないように、震災の情報をシャットアウトする大人たちの気遣いはかえって、子どもたち心の中を、くすぶったままの状態にしている、と同氏は考え、子どもたちと一緒に、あえて、音声などを用いて、震災に向き合って、絵画やオブジェなどを作成しました。
「ホセ・マリア氏は『子どもたちは乗り越える力を持っている』との考えを持ってすすめていったワークショップですが、参加した子どもたちの中から『アー、すっきりした』との声が出てまいりました」と岩手未来機構。
「子どもたちの中でくすぶっていた感情を発散させる方法として、大変良いとの評価をいただきました」
2014年9月にも、ホセ・マリア・シシリアさんが来日、福島県の4か所でワークショップを開催しました。
9月22日 いわき市二葉北小 9月24日 田村市都路子ども園 9月25日 田村市みどり幼稚園
9月26日 田村市大越子ども園
http://www9.ocn.ne.jp/~iwatemrk/therapyactivity.html
2014年には、他に以下のような活動をされています。
6.21~22 希望・1000人のポートレイト展を、大槌町三陸花ホテルはまぎくにて開催
7.27~29 被災3県子ども交流プログラム開催
9.7~12 NYの写真家マグダレナ・ソレ氏来日。岩手、福島の学校など5か所でワークショップや講演会を開催
12.6 イオンタウン釜石にて「セラピー体験会~心と身体のホッとタイムを~」を開催
申請内容
NPO法人 岩手未来機構 理事長木村要一 盛岡市 |
講師派遣活動 4月から3月 岩手沿岸北部 |
老人サークル、子育てサークル、学童保育センター等に心理カウンセラー、アロマ、セルフマッサージ、ハーブ等の講師をサークル単位で派遣することにより、より身近で講義に参加することが出来、移動手段のない老人、子育てで外出できないお母さん方の集まれる場所作りと考えている |