公益財団法人報知社会福祉事業団は、2月20日(金)と21日(土)の2日間、福島県いわき市の4か所の保育施設で、東北復興支援イベント「みんなで遊ぼう IN いわき」を主催しました。
公益社団法人日本プロゴルフ協会のシニアプロの皆さんからの、復興支援のための寄付金の一部を活用しました。
福島県の浜通り南部に位置するいわき市も、東日本大震災で多大の被害を受けました。イベントを実施した4か所の保育園のうち、三宝保育園(四倉町)は津波で全壊、大倉保育園(錦町)は、地震で全壊しました。
震災4年目を迎えますが、福島県の復興支援のNPO法人などから、これまで、ほとんど行われていなかった、いわき市の子どもたちへの慰問活動の要望があり、子どもたち、シニアのみなさんのための健康イベントを実施しました。
2日間で、500人の幼児、保護者、高齢者のみなさんが参加されました。
イベントの構成は、
1)いわき市出身で、いわき応援大使に任命されている、すもう芸人のあかつさんのステージ
ダンスをしながら、元朝青龍、栃東関の動きのモノマネをする「スモササイズ」を披露したあと、子どもたちと一緒に踊ったり、相撲を取って、汗を流しました。地元出身だけに、人気でした。
大倉保育園で
古湊保育所で
2)NPO法人日本Gボール協会インストラクターの沖田祐蔵さんによるボール教室
スポーツジムなどで使われるビニール製のGボールを使い、幼児、先生、保護者みなさんたちがいっしょになって、体を動かしました。参加者にボールをプレゼントし、今後もボール運動ができるように、レッスン方法を伝えました。
三宝保育園で
古湊保育所で
白土保育所で
3)声優・矢島晶子さんによる絵本読み聞かせ
人気アニメ、クレヨンしんちゃんの声優でしられる矢島さんが、2冊の本を朗読しました。
声色を変えての本読みに、子どもたちはひき込まれました。
古湊保育所で
イベントの後は、子どもたち、保護者の方が、出演者に握手、サイン、記念撮影をもとめる姿が見られました。
2日目の最終イベントが終わると、大倉保育園の園児たちは、出演者、スタッフのために、お礼の合唱を聞かせてくれました。
今年1月に新園舎が完成したばかりの三宝保育園の阿部美知子園長は
「子どもたちや、高齢者のみなさんも喜んでいただけました。とくに、ずっと仮設園舎で、子どもたちは運動不足だったので、すごくうれしいイベントでした」
と話されていました。
主催 (公財)報知社会福祉事業団 (株)報知新聞社
後援 いわき市
協力 (公社)日本プロゴルフ協会
運営協力 NOP法人連携福島復興支援センター
NPO法人 日本Gボール協会
訪問先 古湊保育所 三宝保育園 白土保育所 大倉保育園
みなさま、ありがとうございました。
なお、 保育施設を移動中も、津波被害の爪あとを見かけました。いわき市の海岸の一部です。町がなくなったままでした。
いわき市の被害
東日本大震災によるいわき市の死者は460人(14年12月いわき市発表)。直接死293人、死亡認定の行方不明37人と、久之浜地区など海岸を襲った津波によって、甚大な被害を受けました。また、4.11の余震(震度6弱)が同市南部を震源に発生、地震による死者4名を出しました。今回、イベントを実施した保育園も、四倉の大宝保育園が3.11の津波で全壊、錦町の大倉保育園が4.11の余震で全壊しました。